【回顧】福島牝馬S 2022

福島芝は3〜4コーナーにかけて内が悪く外から押し上げる馬に有利な馬場。コーナーで前と後ろのポジション差が一気に詰まるため逃げ・先行馬は直線を向くまで距離のアドバンテージを保てない。福島牝馬Sはペースが流れた影響もあって内前を追走した馬にはかなり苦しい展開のレースとなった。

◎シンハリングについて。ソラを使うタイプで馬群に入れる形が理想だった。しかし内を避ける騎手が多くシンハリング騎乗の西村騎手も外を意識して立ち回っていたので馬群に入れることは叶わなかった。もう一列後ろで競馬して欲しかった気持ちもあるが、マークしたクリノプレミアムの早仕掛けに付き合わされて4着まで踏ん張れたのは力を出し切ったとみて良さそう。

MVPジョッキーはクリノプレミアムの松岡騎手。白枠から外にポジションを取って3〜4コーナーは有利な外を回す。そして直線は内に進路を切り替え距離ロスを減らして残そうとする動き。土曜日の松岡騎手は午前中の2R芝1200mしか芝レースに騎乗していない。8R・9Rで馬場を確認できない不利がありながら福島の馬場を最も上手に立ち回ってみせた。

【次走注目馬】
騎乗不利が大きかったのがジュランビル。道中は内を追走して直線向いてから大外に持ち出すという松岡騎手とは真逆の騎乗で大幅にパフォーマンスを下げた。序盤ポジション負けして勝負に参加していないので度外視とみていい。ロザムールは逃げ・先行馬に挟まれて枠の並びに恵まれなかった。番手のパフォーマンスレベルが低い馬なので再度タフな馬場でマイペース単騎逃げが見込めるタイミングを狙いたい。ホウオウエミーズはやはりロスなく立ち回った方が良いタイプで外を回す展開は不向きだった。馬群が割れない弱点があるので少頭数の内枠が理想の条件。